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家々が立ち並ぶ路地には植木鉢が並び、猫がのんびり寝そべっている。そんな東京・下町の長閑な風景の中にこちらの一軒家があります。ご主人は以前も同じ地域の長屋暮らしでした。同じ地区で一戸建ての中古物件を探し求め、この一軒家に出会ったとの事。当初築30年という事で購入されましたが、いざリフォームが始まり内装を剥してみると築50年は経っている事が判明。しかし、幸いにも構造がしっかりしていた為、そのまま工事は進める事に。ダイニングと2階の板の間以外は全室畳敷き。そこに使われている建具には昭和初期の暮らしぶりがそのまま残り強い存在感を放っていました。その味わいのある古さに惹かれたご主人は「昭和の香り」を残したリフォームにしたいと思ったそうです。しかし脱衣室と洗濯機置き場がなく、キッチンにも冷蔵庫を置くスペースがありません。そこで、1階の北側全面を約90cm幅で増築し希望した3つのスペースを確保。その結果幅が狭かったキッチンもL字型に使え、使い勝手がよくなったそうです。さらに洗面室、キッチン、脱衣室にトップライトを配し暗かった北側が明るくなりました。また既存の材料はなるべくそのままの形で利用するなど「物を大切にする」というご主人のリサイクル精神も伺えます。
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